ボイスドラマ活動者インタビュー企画「ボイドラと人」

「ボイスドラマ」をテーマに、インタビュー記事をメインコンテンツとして配信しています。今後、ボイスドラマに関わるイベントや新作の告知、作品紹介コラムも増やしていく予定。

ボイドラ界の雄が集結!? ボイスドラマ活動者による朗読ライブイベント 「Reading Alliance Vol.1」

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ボイスドラマ活動者企画・出演による朗読ライブイベント「Reading Alliance Vol.1」が7月21日(土)「cafe&Bar木星劇場」にて上演されます。

ボイスドラマ関連作品の中から選んだ短編6編を武田恵瑠々さん、美藤秀吉さん、神崎智也さん、高橋そらさん、ヨッシ~バランさん、橘こむぎさん、緋乃玲さんといったボイスドラマ作品で活躍する実力派の演者7名が演じる今回のイベント、上演にあたって、主催の大原さんよりコメントを頂きました!

 

 

■今回の朗読ライブを行うことになった経緯は何ですか?

『以前から親交が深かった3サークル(ハーモスフィア、Spiral Spiritさん、碧空プラネタリウムさん)で「お芝居のライブイベントをやりたいよね」というお話自体は、7~8年くらい前から何度かお話していました。
実際に企画も立てて、気になる会場の下見に行ったりもしていたんですが、私生活の方でみんな忙しくなってしまってタイミングが合わなかったり、ちょうど良い会場が空いてなかったりで、なかなか実現までは至っていなかったという感じです。
今回、昨年あたりから僕が個人サークル名義(エコーテイル)で朗読CD作品を集中的に制作していた流れで朗読ライブ的なものをやりたいという気持ちが大きくなってきたので、水蜜さんとTAKERUさんに企画を持ち込みました。幸い、お声がけしたキャスト・スタッフの皆さん全員がスケジュールを合わせてくださって、希望していた会場もお借りできることになり、開催できる見込みが立ちました。
自分が元々舞台音響の出身ということもあって、ボイスドラマ活動者で今回のようなライブイベントができないかなというのはずっと考えていました。本当はボイドラCD作品1本をそのまま舞台化とかできたらいいんですが、一般的な小劇場のお芝居だと全員が週に数回集まって稽古できるようなペースでも最低2~3ヶ月の準備時間が必要な上、費用コストもすごく大きいので、特に僕たちのように趣味でやっている同人レベルではなかなか難しいんです。でも、オムニバスの朗読形式ならば役者さんがセリフや動きを覚える負担が軽減されるし、一度音源として完成している既存作品をプログラムに含めることで、少ない稽古時間でもある程度形にしやすくなる。演目としても台本と役者さん、あと音響という最小限の構成でも工夫次第で十分に「見せる」ものが作れますし、舞台装置も必要ないので場所の自由度も高く、費用を比較的抑えることができるので実現可能ではないかと思いました。
稽古は演出確認と音響の合わせで1~2回、あとは本番というかなりぶっつけなスケジュールなのですが、逆にそれくらいカジュアルなライブイベントをやりたかったんです。作り込んだ感じではないですけど、その分入場料もお手頃価格に設定して、やる側も観る側もあまり構えずに「たまにはこういうのもいいかも」と思ってもらえるようなイベントにしたいと考えています。
もちろん、時間とお金をいただいて上演するものなので、準備は周到に行っています。気軽に、楽しく、でも本気で臨む「大人の真剣な遊び」的な企画です』

■見所を教えて下さい!

『CD頒布やWeb公開されているボイスドラマ作品をそのまま上演するというのは、わりと珍しいのではないでしょうか。
音源公開済みの作品は少しアレンジを行ったり、新作となる演目も既存作のスピンオフになっているので、初めての方はもちろん内容を知っているリスナーの方にも楽しんでいただけると思います』

■普段は録音・収録をメインとするボイスドラマ活動者が生のライブをやることの意味、そして、朗読CDとの違いをどうお考えですか?

『正直、意味合いとかはあまり考えていません。強いていえば「面白そうだから」「自分が見てみたいから」の一心です。(笑)
ニコ生やネットラジオで、ボイスコさん同士での掛け合いや朗読を聞くのって楽しいですよね。自分も昔ニコ生をやっていた時、その場ノリで台本を用意して役者さんに読んでいただいて、そこにBGMもアドリブで当てて…っていうことを何度かやって、それがすごく楽しかったし、リスナーの皆さんもコメントで一緒に盛り上がってくださっていた。そんなシンプルな楽しさをそのまま舞台に持ち込みたいという感じです。
それだけなら生放送でも事足りますが、音楽でも演技でも、やっぱり目の前で繰り広げられる一回限りのライブ感っていうのは別格だし、普段お芝居を見に行かない方でも好きなサークルの作品や役者さんの生演技なら見てみたい、と思われる方は意外といらっしゃるのではないでしょうか。
制作側としても、CDを作る時はとにかく頭の中のベストな完成形を目指してひたすら精度を高めていくという作業ですが、舞台は脚本以外の全てが不確定要素で何が起きるかわからないので、同じ作品をやるにしても全くの別物だと認識しています。感動も驚きも失敗もひっくるめて、録音物では得られない1回限りの特別な瞬間が生まれるのが生のライブならではの魅力ですね』

■それぞれの出演者、脚本・演出メンバーの皆さんに期待していることは何でしょうか?

『脚本・演出メンバーについては最初から確定していたので、各自上演できそうな演目を持ち寄って全体バランスや時間的な相談をしつつ、出演いただきたいキャストさんにお声がけさせていただきました。最終的にこれだけの豪華メンバーに参加いただけることになって、自分でもすごく驚いています。
水蜜さん、TAKERUさんが描かれる作品の魅力やクオリティの高さは言わずもがなですし、役者陣も全員が主役級の実力派な方々ばかりなので、自分もいちファンとしてとても楽しみにしています』

■最後に一言お願いします!

『ほんと単純にやりたいだけの企画なので、普段から劇団の舞台を見慣れてる方やプロ志向な視点の方には物足りない内容かもしれません。でも、こういうゆるいスタンスならではの良さや面白さもきっとあるんじゃないかと思っているので、ご興味ある方は気軽に観に来ていただけたら嬉しいです。ステージとお客さんの距離がものすごく近い会場で、CDやWebの音源とは少し違った空気や熱量を感じていただける舞台になっていますので、各サークルのリスナーさんや役者さんのファンの方はもちろん、全く初めての方でもぜひご来場くださいませ』

※定員に達したため予約は終了しています。

【イベント情報】

朗読ライブイベント「Reading Alliance Vol.1」
http://www.reading-alliance.net/

日時:
7月21日(土)15:00~ / 18:30~ ※入場は開演30分前より開始

場所:
cafe&Bar木星劇場
http://mokusei-cafe.com/
東京都豊島区西池袋5-1-5 第二春谷ビルB1
池袋駅西口側 C3出口から徒歩約10秒

出演者:
武田恵瑠々、美藤秀吉、神崎智也、高橋そら、ヨッシ~バラン、橘こむぎ、緋乃玲

スタッフ:
演出・脚本
大原 薫 (エコーテイル)、水蜜 (碧空プラネタリウム) 、TAKERU (Spiral Spirit)

脚本提供
柏木 湊

イラスト
町屋ちよ

フライヤーデザイン
kanae ohara

音響・映像
大原 薫(エコーテイル)

お問い合わせ
readingalliance.info@gmail.com  (Reading Alliance事務局)

 

 

これで終わりだと思いました? お暇な方はもう少しだけお付き合いを!

【蛇足でしかないボイドラ廃人Yによる今回のポイント】

〇言わずもがな、出演者とスタッフが豪華!
普段、あまり言わないようにしていますが、これは言うしかないよ! 豪華だよ! めちゃくちゃ豪華だよ!
脚本はボイドラ界の大御所Spiral SpiritのTAKERUさんと碧空プラネタリウムの水蜜さん。そして、Celesopeって? と思ったそこのあなた、大丈夫です、書いているのは水蜜さんです。そして、伝説化したハーモスフィアのメンバー柏木湊さん、現在はエコーテイルで活動していますが、もう1人のハーモスフィアメンバーの大原さん。

演者はボイスドラマ出演に留まらずラジオパーソナリティーでも活躍する武田恵瑠々さん、女性向け作品でも人気だけど、演技もお墨付き美藤さん、人気女性向けゲームにも出演している低音が素敵な神崎さん、女性ボーカルとしても活躍しつつ演技にも定評のある高橋さん、低いおじさん声で必ず一度は聴いたことがあるんじゃないかという出演数をほこるヨッシ~バランさん、尖ったヤバい系少年演じさせたら右に出る人はいない少年声が素敵な橘さん、碧空プラネタリウムさん常連の実力緋乃さん。キャストの名前を見て、これは本気だ……と思いましたよね。
朗読というしばりはありますが、ボイドラ界でも名の知られた方々なので、どこから手をつけたら良いかわからない! というあまりボイスドラマを知らない方にもぴったりなイベントだと思います。

〇発表の場よりも、コミュニケーションツール
小劇場では身内同士で観に行くことが問題として時たま思い出したように持ち上がりますが、今回のイベントはむしろ関係者が集まることをポジティブに考えたイベントのように思います。
1点目のポイントと真逆のことを言うようですが、誰が観に行くのかはわからないながら、おそらく、ボイスドラマに何かしら関わりのある方が大半を占めるのではないかと思っています。
(もちろんより良いものをと考えて準備されていると思いますが)プロとして質の高い作品をお客さんに見せる場といった舞台の前提と趣が少々異なり、作品発表を通した仲間同士の交流の場とでも言いましょうか。ネットではどうしても発信者と受け手の距離が遠いですが、リアルの場ではより身近に感じますし、記憶にも残りやすい、一方的ではない相互交流ができる。即売会などのイベントだけが担っていたその役割を別の形で受け継いだ先駆けとなるイベントなのではないかと感じています。もちろんこういうイベントが乱立するとまた集客の問題が出るかもしれませんが、新しい取り組みは応援したいものです。(運営側の言っていることではなく、個人的な所感です)

以上、ボイドラ廃人Yの独断と偏見による今回のポイントでした!

(ボイドラ廃人Yこと)幸橋
ボイスドラマリスナー。
2009年よりボイスドラマ作品を聴き始め、2013年より開始した感想メモブログ「視聴note」にてボイドラ関連の記事が900件を突破(2018年1月時点)