ボイスドラマ活動者インタビュー企画「ボイドラと人」

「ボイスドラマ」をテーマに、インタビュー記事をメインコンテンツとして配信しています。今後、ボイスドラマに関わるイベントや新作の告知、作品紹介コラムも増やしていく予定。

【特集】「Reading Alliance Vol.1」公演後コメント

f:id:yukibashi:20180704041806j:plain

 

7月21日大盛況だった1日限りの朗読ライブイベント「Reading Alliance Vol.1
実際公演をおこなってみた感想を主宰の大原さんより頂きましたので、朗読ライブを観に行った方も思い出しながらぜひご覧ください。
 
公演前に頂いたコメントはこちらで掲載中
『大原さんコメント』
<目次>

1、来場者のどんな反応が印象深かったですか。または、意外だった反応はありますか?

f:id:yukibashi:20180804200623p:plain(写真提供:大原薫さん)

「ご来場者はボイドラ企画者さんやボイスコ活動を行っている方が9割くらいになるかなと思っていたのですが、アンケートを拝見していると各演者さんのファンの方をはじめ、今回上演される作品を初めて見るという方にもたくさんご来場いただけていたのが嬉しい誤算でした。終演後も演者さんと積極的に交流されていたり、直接口頭で感想を寄せてくださる方も多くて、コミュニケーションの場として賑やかな雰囲気になっていたのはとても印象深かったし嬉しかったですね。
また、終演後にご記入いただいたアンケートなのですが、とてもたくさんの方がご感想やご意見を寄せてくださって驚きました。お芝居のアンケートって来場者の半分くらいの方が書いてくださったら御の字というイメージだったので、とても有り難かったです。おかげさまでメンバー一同、ものすごく大きな励みになりました」
 

2、どこが一番苦労しましたか?

 
「苦労ではないのですが、想定外だったのは席が来場予約の開始1日で満席になったこと。役者陣がかなり豪華だったので見に来てくださる方は多いであろうとは思っていたものの、まさかこんなに早く満席になるとは思わず…。見に行きたかったけれどいつのまにか受付開始していて既に満席になっていたという方もいらっしゃったようで、もっと事前広報など余裕をもって行えばよかったなというのは大きな反省点でした。
 
実際の運営については、自分が関西在住なので東京での打ち合わせや稽古のタイミングが限られていたのがちょっと大変でしたが、立案から本番まで思っていた以上に想定通りに進んだのであまり苦労したという感覚はありませんでした。作業だけに限っていえばイベントにおける”制作”としての手配・折衝・連絡のタスクをひたすらこなしてゆくという感じなので、ゼロ段階から台本を書いたり編集したりする「産みの苦しみ」が無かった分、新作CDを作るのに比べればはるかに楽でした。(笑)
 
ただ、これだけ余裕をもって臨めたのも、本当にメンバーに恵まれたからだと思っています。水蜜さんには制作サポートだけでなく当日の会場内や舞台まわりを全面的に仕切っていただきましたし、TAKERUさんにもティザーサイト作成や不足備品の調達など細々した作業をお手伝いいただきました。当日は仕込みから片付けまで全員がすごく積極的に協力してくださって、自分が行き届いていなかった部分も全部カバーしてもらえたので、ほんとにもう頭が上がりません」
 

3、稽古回数の少なさが今回のボイスドラマ関係者メイン公演の工夫の1つだったかと思いますが、やってみていかがでしたか?

 

f:id:yukibashi:20180804200701j:plain

「演者メンバーに対して絶対的な信頼があったのは大きかったです。当初、稽古はSkypeで音声だけのオンライン稽古を何度か行いつつ1~2日くらい全員が揃って稽古できればという想定だったのですが、結局稽古を行えたのは7月始めに1日だけで、そのまま当日のゲネプロに突入しました。それでもみんなすごい集中力で演技を仕上げてくださって、これは絶対良いものになると確信できたので裏方としても終始テンションを切らさずに準備を行うことができました
 
本番中も色んなことが起こりましたけど、ほとんどが個人的な一瞬のミスとか機器不調とか偶発的なトラブルというレベルなので、そこはもう舞台ならではという所ですね。次があるならはもっと事前防止策を詰めてノートラブルを目指したいです」
 

4、公演が終わってみて、純粋にどうでしたか?

 
「アンケートやツイートを拝見していると皆さんそれぞれに楽しんでいただけたようで、ほんとやってみて良かったな、の一言に尽きます。
ご一緒できたメンバーのみんな、そしてご来場いただいた皆さんに本当に感謝です」
 

5、皆さん次回公演を期待されているようですが、次の野望は?

 
「今のところは全く何も考えていません。普段通りのボイドラ編集者に戻ります。(笑)
とはいいつつ、余韻を引きずって劇場さんの空きスケジュールを見てみたり、どこか良さげな会場がないかなと検索したりしながら妄想はしています。おかげさまで「Vol.2はいつですか?」というお声も結構いただいていますが、今はとりあえず「やりたい意思はあります!」とだけ。
 
今回は初公演ということもあって言い出しっぺの自分が総合的な演出構成などを行わせていただいた感じですが、一度こうして実績ができて形も見えたので、次にやるならばもっと演目のジャンルや演出バリエーションを広げたり、各サークルのカラーを前面に押し出せたら面白いかなと思っています。
もしくは、もっと小さい10人ちょっとくらいのキャパで交流会を兼ねたシンプルなカフェ公演をやるとか。どちらにしろ、こうしてボイドラ活動者とリスナーさんが1つの空間に集って演じたりコミュニケーションができる機会を不定期にでも作れたらいいなと考えています。
 
もしも贅沢な方に振り切るなら、同人音楽サークルさんや映像クリエイターの方にご協力いただいて朗読+音楽+映像でなにか表現できるようなイベントとかやってみたいですね。イメージ映像をバックに短編朗読とテーマソングの生ライブとかすごく素敵だと思います。今度少女蘇生さんが公演される北とぴあのドームホール(※閉館したプラネタリウムがそのままホールになっている会場)とか、洋館風の会場とか、雰囲気のある場所でそんなのができたらもう同人人生に悔い無しです」
 

<おまけ>

Q ちなみに、今回の公演にはどんな機材を使っているんですか。どんな機材があれば、リーディングライブが可能なんでしょう?
 

f:id:yukibashi:20180804200735j:plain

「今回はほとんど劇場さんの常設機材をお借りしたので、自分が持ち込んだのは音楽と映像を再生するためのパソコンやiPad、あとワイヤレスマイクシステムとプロジェクター、紗幕(舞台に吊っていた薄い布の幕)くらいですね。
見た目はゴチャゴチャしてますけど、やってること自体は演者さんの読むタイミングに合わせて音や映像を再生しているだけなので、極端にいえばスマホかノートパソコンが1~2台あれば十分再現できます。(笑) 小さな会場であれば宅録機材でも十分同じようなことはできると思いますので、やってみたいけど技術面が…という方もぜひチャレンジしてみてください。生のお芝居と合わせる音のオペレーション、すごく面白いですよ!」